Message メッセージ
2009年1月4日
新年明けましておめでとうございます。昨年はかくれんぼをご愛顧をいただき、誠にありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
みなさま、初夢はいかがでしたか?御節はいかがでしたでしょうか。羽根を伸ばせる数日をお過ごしになることができましたでしょうか。今年は昨年より更に良い年になることをお祈りしております。
かくれんぼは2日から営業しておりますが、早速たくさんのお客様にご来店いただき、心から喜んでおります。今年も皆様に幸福を感じていただけるように、社員一同誠心誠意持って取り組んでまいりたいと思います。
私たちの今年の抱負は、内容性を広げることです。美味しい、サービスが良いは当たり前として取り組むべきことですので、新たな課題にチャレンジしたいと考えています。
味、サービスだけではなく、未来に向けて、食が担う社会意義の幅を広げるような取り組みが出来ればと、早速元旦から考えていました。私たちは本当にこの仕事が大好きなので、社会的意義においても、もっと広い幅を持たせることができればと願っております。食の業界が担える役割はもっと沢山あるのではないかと思うものですから、従来には存在しなかった、食の持つ多様性をもっともっと引き出したり、発見したいと考えています。近頃、「幸福」という意味においても昨年までとは何か違う視点で見ることが大切なのではないかと思うのです。
幸福とは感じることなので、感じてもらえるような仕事をしたいと思うのですが、感じるための幅を広げることが大切なのではと考えています。まだ漠然としていますが、今年は何か明確なものが見えそうな気がするのです。
ここ数十年、食の業界は成長していませんでした。業界を俯瞰して眺めてみると、経済最優先で、むしろ退化したのではとさえ感じるほどです。私たちレストランにとって、美味しいものを提供することは絶対なのですが、必要性という意味において、この数十年という歳月を振り返れば、他の業界と比べて、どこかあぐらをかいているような気がするのですよ。人間にとって本当に大切な食なものですから、業界に携る人たちは、今までとは違う新しい視点で見て、進歩しなければいけないのでは?と、直感的ですが、そんな風に感じています。
一度、食の原点に立ち返って現代を眺め、そして未来の皆様方への貢献を行なうことが出来ればと思います。
最近になってようやく「食育」という新しい言葉が出てきました。これも食の多様性のひとつです。食は文化なりと申します通り、本来もっと人々の人生にとってお役に立てるものだと思うのです。それには私たちが哲学レベルにまで考察し、みなさまに提案していかなければいけません。
美味しい、綺麗、サービスの追及とともに、更に広がりある食の世界を造り、一瞬の快楽ではなく、継続して幸福を感じることができるような、充実した存在の食でありたいと思います。それは長く記憶に残ることかもしれません、また、健康のためでもあるでしょうし、歴史の中の食文化の移ろいと現代との相対的なものによるものかもしれません。そして異業種との関わりにより、更に有益なものへと変化するものでもあると思うのです。
まだはっきり目に見えているわけではございませんが、そろそろそういった思考が必要なのではないかと、直感的に感じています。
食の世界がみなさまに、長く幸福を感じていただける役割を担うことができましたら、私たちにとってこれほど嬉しいことはありません。持続型社会、幸福も長く持続させたいものです。
年の初めに、老舗から時代の先駆者に再び生まれ変わるかくれんぼであることを誓いたいと思います。
有限会社嘉楽 代表 辻合 明男
photo:抱かれて
2008年12月16日
北海道出湯の町から書いています。北海道は雪がたくさん積もっています。どうやら冬将軍も大地に腰をおろしたようです。私はというと、待ちに待った雪見温泉が嬉しい毎日を過ごしています。
昨夜、車に忘れものをしたので、夜中の1時くらいに外へ出たのですが、雪がマシュマロのように積もっていました。未踏の雪は本当に綺麗です。真白な、雪のカーペットを歩いて車のところへ行く途中、どうやら人ではない足跡が点々・・・点。足跡をたどると暖房の排気口のところへ続いています。
排気口の横には私のバイクがシートをかけて置いてあるのですが、そこで足跡が止まっているのです。「なあるほど。いいところを寝ぐらにしたなあ。北キツネくん?ネコくん?」まあ、どちらでもいいんだけど、ゆっくり暖まっていって。いくら毛皮を被っているとはいえ、冬は寒いよね。
北海道では野生の動物とよく遭遇します。奈良の鹿より一回りも大きなエゾ鹿。夜、雪景色が綺麗なので散歩していると、道端から少し入った森で遭遇しました。群れのボスらしき大きな角を持った雄鹿が凛とこちらを見ていて、目が合った瞬間、真白な息を吐き、群れを引き連れ、閃光のごとく森の奥へと走り去りました。その迫力たるや、これが同じ鹿なのだろうかと、しばらく茫然と立ち尽くしていました。
いやあ、ほんとに迫力。野生のエネルギーといいますか、厳寒の中逞しく生き抜く強さなのでしょうか、見る者を圧倒します。あとよく見かける動物は、クマゲラという絶滅危惧種のキツツキ。こいつは油断も隙も無いやんちゃ坊主で、家の壁に止まって、コン!コン!コン!とかなづちのような音を鳴らしたと思いきや、すでに時は遅し。飛び去ったあとにはポッカリと風通しのよい穴を開けちゃってくれています。
いやはや、北海道の家は風通しがよくなってもなあ・・・と、はしごをかけて継ぎはぎ修理をします。どうせなら釘の頭でも叩いてくれたら助かるんだけどね。 あとはよく見る・・というより、睡眠妨害が好きなエゾリスです。早朝、ダダダダとやってきて、おもむろに壁にハシッとしがみついて、横向きにニヤリ。そのまま壁を垂直に、ガリガリガリ!と爪をたてて登ります。しかも帰り道も同じ!ガリガリガリ〜♪。 お〜まいが〜・・。
これがいつも僕の寝室の壁を通路にしているみたいで、起きろー!と言ってるようです。
言っているのでしょう。
まったく騒がしい動物たちですが、よく観察していると愛嬌があって楽しいんですよ。常連になっているので、名前でもつけてやろうかと考えているところです。
さあ、そろそろクリスマスですねえ。くつ下の用意はだいじょうぶですか?ツリーは飾られましたか?
毎年この時期になるとワクワクしてきますね。函館にも金森倉庫の前に巨大なツリーが飾られます。サンタクロースが踊ったあと、花火が一斉に打ち上げられ、それはそれは綺麗なんですよ。
嫌なこと寒いことみんな忘れて、心の中にもパーっと花火が咲きます。 陽気な音楽とおいしい料理と、そして気の合う親しい人と。
ゆるりとクリスマスを心からお楽しみください。
Buona giornata 良い一日を
辻合 明男
photo:ツリーと花火
2008年12月04日
師(僧侶)が走り回るほど忙しいと言われる、12月にとうとう入りました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
何にでも起源、というものはございますが、ソムリエという仕事は中世ヨーロッパまで遡りまして、語源を調べますと「Sommier(ソミエ)=動物使い」という意味であら曲芸でもやってたのかしらという印象ですが、なんてことない、馬や牛を引いて、あちらこちらに食べ物や飲み物を運ぶ物資調達係だったんですね。それともうひとつの重要な役割が、毒見。今でいえばテイスティングです。君主(領主)が暗殺されるのを防ぐために飲食物のすべての味をみていたそうなのです。命懸けですね。
その後、ルネッサンスの華やかな時代に入ると、「ソミエ」にも洗練さが要求されるようになり、フランスに1756年にはじめてレストランができると、今のようなワインを扱う仕事に変わっていきました。
さて、そのソムリエも走り回る12月、この時期だけのイタリアン鍋やジビエや旬の魚介料理などメニューも充実してきておりますが、ドリンクもおもしろいラインナップを揃えようと画策しています。
「神の雫」という漫画をご存知でしょうか?週刊モーニングに連載されておりまして、ずばりワインがテーマの物語です。韓国でもものすごい人気で、掲載ワインは即完売することも珍しくなく、奥様のアイドル?ヨン様主演でドラマも放映されます。聞くところによると、ある企業では「ワインの教科書」として、新入社員や、幹部に進呈したりしているそうですね。
その「神の雫」に掲載されているワインが、かくれんぼでも何点か取り扱っておりまして、たっぷりとした果実味とスパイシーで、重量感のある味わいの「コート・デュ・ローヌ・レ・ドゥ・アルビオン」などは価格も比較的リーズナブルで、おいしいです。
ちなみに作品の中では、―――強烈な熱気と鳴り響く楽器の音、そして陶酔を誘うかけ声、甘く官能的なエスニックの香りがただよう、深い夜・・・・なんて主人公が言ってくれてました。
表現が、ワインを飲んだ時の心象風景を描いていて、漫画だけに絵画的にワインを捉えているので、おもしろいですよね。(ご存知のない方、すみません。)
他にもいくつか、「神の雫」掲載のおもしろそうなワインがありますので、近々、HP上でもご紹介したいと思います。
それでは、皆様、寒さも厳しくなってまいりましたので、お体をどうぞお大事に。
内田正彦
photo:渓谷の落葉

2008年11月11日
南天の実も赤く色付き、冬の足音がすぐ近くまで聞こえてきました。
鍋が恋しい季節に成りましたネ。「かくれんぼ」でも、冬野菜と北海道の魚介をたっぷり使った、南イタリアの郷土鍋料理(ズッパ ディ ペッシェ)をお出ししています。魚介のダシと、トマト、地元の冬野菜との相性は抜群です。
冬の野菜は、鍋野菜、白菜,春菊,水菜,ほうれん草が旬を迎えます。お店にやって来る、農家からの野菜達も、そろそろ冬野菜に衣替えです。
春菊は関西では、菊菜と呼ばれ、春に花を咲かせ、葉が菊の葉に似ている事からそう呼ばれています。ほうれん草は、菠薐草と書き、菠薐は中国語で『ペルシャ』現在のイラクの原産だそうです。
冬の野菜達は、寒さから我が身を守る為、体内の糖分を上げて、自分が凍らない様努力するんです。だから、寒い冬の野菜は甘味が有って美味しいんです。
忙しい年末では有りますが,たまには一息ついて,家族,友人,恋人とワインを傾けながら、おいしい冬の野菜を堪能してみてはいかがでしょうか?
レストラン「かくれんぼ」 南 信吾
photo:晩秋
2008年11月11日
かくれんぼの料理長を努めております、斉藤です。実は私、かくれんぼに入社したのは20歳の時でした。それまで料理の経験はほとんど無く、現場で絞られる毎日でした。その頃より辻合社長から現場でフライパン片手に、調理の事、食材の事、経営、リーダーシップ、色々な事をご指導頂きました。もちろん厳しく叱られているのは今も同じですが、年齢、経験とともに学習することが高度になります。
時間は瞬きする度に流れ、気がつけばかくれんぼも創業23年目に入り、老舗として皆様にご支援いただけるようになりました。社長初め諸先輩方が築いてきた伝統を引き継ぎ、料理、サービス、雰囲気、全てを満足して頂けるよう、日々勉強しています。「温故知新」が私たちのフラッグシップです。かくれんぼの古き良き伝統、風土を大事にしながらも、時代をリードする新しい発想を生み出すことが出来ればと考えております。
さて、そろそろ年末シーズンが近づいてきました。私たちも忘年会の準備で大忙しです。日本の忘年会の会食の人気は鍋料理のようです。一つの鍋を囲んでの食事、非常にリラックスできて、心も体も温まる日本人の伝統ですね。こんな話をするとイタリア料理と鍋?と思われる方も多いかと思いますが、実はあるんですよね。イタリアの魚介鍋 "ズッパディ ペッシェ"。直訳すると魚のスープという意味ですが、海老、貝、白身魚等を白ワインとトマトでグツグツと煮る、魚貝の旨みがこくあるスープです。南イタリアの家庭料理として最近話題になっていますが、当店でも期間限定メニューで登場いたします。この料理こそ南イタリア料理の原点と言って良いと思います。
豪快な魚介類の旨みをトマトが見事にまとめ、日本の寄せ鍋と同じ感覚でお召し上がりいただけますが、なんといっても素材が北海道ですので、一味違うものを楽しんでもらいたいと思っています。タラバガニに真鱈、鮭、豪華な魚介類が盛りだくさん、あつあつの湯気が立ち昇り、ほのかなガーリックの香りが漂い、南イタリアの家庭を思い浮かばせるおおらかな料理です。
今年は巷ではなにかとギスギスしているように感じるのですが、この年末、そんな南イタリアのおおらかな風土をかくれんぼで感じてみてはいかがでしょうか。
斉藤昌弘
photo:ズッパ・ディ・ペッシェ
2008年10月26日
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。北海道に居るかくれんぼの辻合です。暖かい日が続いていますね。こちら函館は、早ければ10月に初雪が降ることがあるのですが、今年はまだ降っていません。
私の家から北海道噴火湾を一望できるのですが、湾の水平線にイカ釣り漁船がずらりと並んでいます。原油価格が少し落ち着いたこともあり、漁に出る船も増えたのでしょう。イカ釣り漁船は一日ドラムカン一本分の燃料を使います。夕方から早朝まで夜通し漁が行なわれるのですが、イカ釣り漁船の灯りが湾の上の雲まで照らし、その照らされた雲の光が反射して、海を更に幻想的にしています。
函館のイカは美味しいことで有名です。夏、イカ漁の解禁で賑わいますが、実はこれからが更に美味しい季節なのですよ。イカが大きくなり、肉厚が出てきて、甘みもぐっと増します。サイズにして300gくらいから大きく違ってきます。また、同じ函館の中でも捕れる地域によって違うんですね。私たちは尾札部(オサツベ)、木直し(キナオシ)というところの浜市場で入札しますが、この辺りのイカが一番美味しいんですよ。道内のイカ専門仲買人たちも口を揃えてそう言います。
ところでみなさん、生きているイカは透明なのは知っていますか? 最近はご存知の方も増えてきましたが、では、生きているイカがとても硬いのはご存知?かくれんぼのお客さんは食通の方が多いので、「それも知ってる!」という声が聞こえてきそうです。笑
私も何度かイカ釣り漁船に乗って、イカを釣ったことがあるのですが、デッキに上がってきたイカは怒っていて、デッキの上で立って走ろうとするんですよ。 まさか!?走る?どうやって?? ・・・と思うでしょうけれど、いえいえ、オーバーでもなんでもありませんよ。
と申しましても、100メートル全力疾走なんかされると怖いですけどね。笑 ほんの2メートルくらいですが、吸盤でデッキにしがみつき、ぐっと腹筋で?体を起して立って走ります。はい。
海から釣り上げたイカは興奮していて、体色が透明から鮮やかなオレンジ色になります。その後、イカが落ち着いたら透明に変わり、そして鮮度が落ちてくると少し濁った赤色になります。水揚げされてから、ここまで数時間です。その後鮮度落ちが急速に速まり、体色は白っぽくなっていきます。元気な釣り上げたイカを、そのまま船のデッキの上でさばいてお刺身なんかにするのですが、それはもうすごい硬さと申しますか、噛み切れないような歯ごたえです。
真イカの楽しみ方は二種類あります。釣りたての生きた極上鮮度のイカを、刺身にして歯ごたえを楽しむ食べ方、そして一晩冷蔵庫で寝かして、更に甘みが増した頃にお刺身にして楽しむ食べ方。前者のほうは歯ごたえと鮮度はありますが、甘味は後者より少ないです。逆に後者は腰のある歯ごたえが消えますが、甘味は前者より強くなります。
一般的にはこう言われますが・・・・、いえ、間違いではないのですが、私は海の仕事をすると更にその上を発見したいと思うのです。果たして歯ごたえと甘味を兼ねたイカを食べることができないのか?非常に難しいのではありますが、これがあったんですよ。
まず、捕る季節を秋(10月中旬以降)とすること、そして活〆にして時間単位でベストな頃合を計ること。相反する甘くなっていく過程、柔らかくなっていく過程において、両立するベストなタイミングがあります。交差する「点」と言ってもいいくらい僅かな時間です。
書いていてヨダレが出てきます。笑 いつも食べ慣れた私でもその美味さに心惹かれます。かくれんぼへも生きたイカを送って、その瞬間を味わっていただきたいと考えています。活イカは非常にコストがかかりますので、現在、函館の水産研究所の研究員さんたちと良い方法がないか研究中です。
さて、長くなりましたが、かくれんぼの御節のご予約を始めましたことをお伝えし、水産の仕事に戻りたいと思います。これから鮭児をさばく予定です。
辻合 明男
photo:噴火湾のイカ釣り漁船
2008年10月16日
正倉院展がいよいよ始まりますね。今年は10月25日からだと聞きました。奈良に住み始めて4年目になりますが私も毎年、かよっています。
東大寺の法会で使われた法具や楽器、中国やインド、ペルシャなどから伝わった工芸品、聖武天皇光明皇后遺愛品の品々、それから経典や文書。今年は、工芸の優品、佩飾品(はいしょくひん)、天蓋(てんがい)の関連資料がまとまって展示されるそうです。私はなにより、文書を見るのを楽しみにしています。
ブンショ、ではなくモンジョと読むそうですが、正しくは正倉院文書といって、東大寺の写経所が作成した文書群のことです。おもしろいのは、当時の和紙は貴重品だったから、使用済みの面の裏面を、記録紙として再利用しているんですね。
今で言えば、広告チラシの裏に買い物リストをメモしたりするのと同じです。その使用済みの面の多くは、税の管理帳や戸籍などの公文書で、誰それがいくら滞納してるとか、借金の取り立てみたいなこととか、給料がいくらだとか、戸籍にいたっては、長男太郎、次男次郎、長女花子、三男三郎(実際はこんなモダンな名前ではなかったと思います、念のため)とか、そんなことが書いてあります。
では裏面にどんなことが書いてあるのかというと、これがまた、石山寺造営に従事する工夫の給食帳簿だったりするんですよね。
まだ行かれていない方、行ったけどそんなの知らなかったという方、ぜひモンジョをじっくり見てみてください。
年々、来場者数も増えていて、昨年は28万人というくらいですから、1日に換算すると2万人は訪れるわけで、入場するにも長蛇の列をなすこと間違いないとは思いますが、私の知る限り、モンジョのコーナーはあんまり人気がないので、比較的ゆったり見れると思います。
なんだか正倉院展の宣伝みたいになってしまいまして、その後にワインを一杯いかがですか、とも言いにくいのですが、いまお持ちの広告チラシの裏にかくれんぼの電話番号をメモしておくのもいいのでは?と、最後にご提案させていただきます。
内田正彦
奈良市観光協会のURLです。http://narashikanko.jp/

2008年09月29日
夏の暑さが和らぎ、夜風が肌寒く感じる季節になりました。「食欲の秋、実りの秋」の名の通り、鮭やさんま等、北海道の海の幸はまさにこれからが漁本番、北海道本社も大忙しです。山の幸ではやはりきのこが代表的、秋を感じる食材ですよね。
先日、秋探しを兼ねて家族と一緒に、原木でシイタケ栽培をされている「宮中さん」という農家を訪ねました。まだ少し時期が早く、自然に自生する生椎茸にはお目にかかれませんでしたが、1時間ほど家でお話をさせて頂きました。
川瀬直美 監督の「もがりの森」の舞台となった場所は、大和茶の茶畑が一面に広がっています。そして、そんなすばらしい場所に宮中さんの畑があります。宮中さんは、露地物の野菜と、今では少なくなった原木でのシイタケ栽培をなさっています。「旬の時期に、自然の中で育ったとれたての野菜を、少しでも多くの方に食べてもらいたい」
宮中さんは、情熱的にそう語って下さいました。
おいしい素材を提供してくれるのは、北海道の漁師さんであり、運送の方々であり、こういった農家の方々です。
しかし、その素晴らしい素材を活かし、いかに計算と技術と感性を吹き込むかが私たち料理人の仕事です。
確かに手を加えず素材そのものを食することが、素材の味を知る確かな方法ですが、ただ焼くだけでは家庭でもできます。素材の持ち味を引き出しながら、更なる感動を皆様に感じていただく料理を作ることが、私たち技術者の最大の務めなのだと思うのです。
南 信吾
2008年09月14日
気がつけば季節は秋、耳を澄ませば蝉の鳴き声から鈴虫の心地よい音色に変っています。ついこの間まで汗だくになりながら、フライパン片手に奮闘していたのに早い物です。今日は中秋の名月、今はちょうどお店の営業も終わり、ちょっと一息ついています。
食材のもつ本来の味を壊さず、更に引き立てるシンプルな調理法、食材を更に輝かせる華やかな盛り付けがかくれんぼ流、又、食材の鮮度保存には気を使い、水揚げされた状態を保つよう工夫を重ねております。これも北海道に自社水産加工場をもつレストランであるからこそできる事と北海道スタッフに感謝でございます。
さて、かくれんぼでは只今毎年恒例の秋の北海道フェアーを開催中です。今年は9月から11月の3ヶ月間の開催とあって、いか、たこ、鮭等の魚介類を初め、北明かり男爵芋やピュアホワイト(白とうもろこし)等の珍しい野菜が毎日のように直送され調理に追われています。中でも人気は、「タラバガニの紙包み焼き」はじけんばかりのプリップリの身と甘くジューシーな旨みを持つタラバガニを、イタリアンの代名詞たっぷりの香草とさわやかな白ワインで蒸し焼きにします。ぐつぐつと紙の中でワインが煮える様子、紙を開いたとたんふわっと立ち昇る軽やかな香草の香り、これだけでも食欲を刺激するのではないでしょうか。
さあ北海道フェアーは始まったばかりです。北海道の秋の漁獲もこれからが本番を迎えます。あの幻の鮭児や特大鮑など、別格の食材がこれから続々登場いたします。この賑やかで、美味しい北海道を堪能して頂けるようキッチンでは、真心込めて調理に励み、幸福の時間を少しでも多く提供できるようにサービスマンは準備をしています。
お時間がございましたら是非一度お気軽に覗いて見てください。深まり行く秋と北海道を感じていただける事と思います。
幻の鮭児入荷次第HPにてご案内いたします。
斉藤昌弘
2008年09月01日
お待たせしました。北海道フェアが始まりました。北海道と申しますと皆様なにを思い浮べるでしょうか?広大な土地から出来るじゃがいも、とうもろこし?北の冷たい海から捕れる魚やカニ?酪農から生まれるコクのある牛乳やチーズ?なぜか食べるものばかり思い浮かべてしまいましたが・・・笑。スキーやラベンダー、時計台など他にもたくさんありますよね。でも、やっぱり北海道は美味しい食の宝庫なので、どうしても食べるものが先に浮かんできますね。それともただの食いしん坊なのでしょうか。笑
私は今、大沼公園の東側の小高い丘の家からこのメッセージを書いています。函館に近いこの町は、噴火湾という湾から捕れる魚介で潤う漁師町です。眼下には広大な太平洋があり、背後には駒ケ岳、大沼公園があり、海と山の自然の恵みをたくさん授かることが出来る土地です。春は草木花が一斉に咲きほこり、夏は透明な光と青い海、青い空が美しく、秋は十二単のように色彩豊かな紅葉が楽しめ、そして冬はホワイト&ブルーの世界に変わります。
駒ケ岳があるからでしょうか、冬にはダイヤモンドダストのような小さな小さな粒の雪が降ることがあります。オーロラのような光が夜空に散りばめられることもあります。さまざまな自然の美しさに触れることが感性を育んでくれ、そんな自然の中からかくれんぼの北海道の料理が生まれたりもします。
奈良には歴史や神が住むことを感じさせる台高、大峰山、吉野の桜があり、北海道にはまた違った自然美があります。
それぞれの土地にそれぞれ素晴らしい魅力がある日本ですが、とりわけ北海道は私の心を掴んで離しません。
北海道から奈良に来て、農業に貢献された木村雅行博士にすすめられ、ここに来て10年近くの歳月が経ちました。そして現在、北海道で水産メーカーを営んでいますが、この土地の魅力を奈良の方々に思う存分楽しんでもらいたいと始めたのが北海道フェアです。
みなさま北海道の野菜や魚たちを心ゆくまでご堪能ください。そして豊かな大地と大海のエネルギーを心と体に蓄え、人生を大いに楽しんでください。
辻合 明男
2008年08月28日
朝晩と涼しく、少しずつ(急にですかね)夏の暑さも和らいできました。昼間でも影に入ると涼しげな風が吹きます。木陰の色が濃くなってきたらもう秋。と祖父は言っていましたが、そんな感じですね。夏が過ぎてゆくのはどこかもの寂しくて、最近はお客さまとも「夏も終わりですねえ」としみじみ言ったりして名残を惜しんでおります。(あれだけ今年の夏は暑すぎる!!と言い合っていたのに。)
さて、かくれんぼでは9月から『北海道フェア』を開催いたします。すでにみなさまご存知かと思いますが、北海道の秋はすごいんですね。まさに極上素材の宝庫。山の幸、海の幸問わずお店にもぞくぞくと食材が入荷しています。それではワインはどうか、と申しますと、これもまた旬のワインが今か今かとみなさまをお待ちしております。て、ちょっと待てよ、ワインに旬なんてあるのかと思った方、鋭い。目の付けどころがシャープです。
ワインは野菜やお魚のように獲れたてが一番!というわけではありません。かといって、年代が古ければ良いものでもありません。でも、私は野菜やお魚と同じように、その個性によって飲みたくなる季節があり、飲まれるべき時期があると思っています。どんなに高価なワインでも、芽が吹き花が咲き実を結び、そして枯れていく。その自然の摂理には勝てません。
花が咲けば花を愛でるように、ソムリエはワインの旬の個性を喜びます。 かくれんぼには季節があります。おいしい出会いがあり、時の移ろいをいつくしむ心があります。是非、旬のワインとお料理を味わいにいらしてください。もしお好みのワインがない場合は遠慮なくご相談ください。お客さまにぴったりの一本を一緒にお探しします。
それではみなさま、季節の変わり目は体調を崩しやすい時期ですので、くれぐれもお気をつけ下さい。
内田正彦

2008年08月04日
かくれんぼの南です。暑い毎日が続いていますね。みなさまいかがお過ごしでしょうか。私は野菜ソムリエ取得に励んでいます。 かくれんぼの野菜は京都と奈良の県境の加茂の高地に有る、浦辻さんの農園からやってきます。京都や奈良より、少し遅れて夏がやってくるそうですが、今は夏野菜の出荷に大忙しの毎日を過ごしていらっしゃるそうです。
インゲン豆、エンドウ豆、ズッキーニ、なす、トマト、カラフルで色濃い野菜達が盛期を迎えていて、おいしい証の虫食いあとなんかもついています。店の従業員も一度食べて浦辻さんの野菜の虜になり、毎週届けてもらっているんです。
太陽の光をいっぱいに浴びて育った夏野菜は味、色が濃く、ビタミン、カリウムが豊富に含まれており、夏バテ防止にも最適なんですよ。斉藤料理長と私は現在、こういった健康野菜を使ったおいしいメニューを作ろうと日夜試作しています。
夏野菜のリゾットや、ズッキーニの詰め物パルメザン焼きなんかも美味しいんですよ。
しばらくしましたら、メニューブックに野菜料理コーナーが出来ますので楽しみにしていてくださいね。
南 信吾
2008年07月17日
毎年好評をいただいております、かくれんぼ北海道フェアですが、今年は9月から11月までの3ヶ月間行なうことになりました。秋から初冬にかけての北海道は、とびっきり人気素材が旬の季節です。6回目となりますが、今年は盛大に華やかに盛り上げてまいりたいと思います。 北海道の社長とただいま打ち合わせ中でして、さっそく「三ツ星プレゼントラリー」を開催しようという運びとなりました。
9月、10月、11月の各月、1日から15日までランチ、ディナーともにご来店のお客様にもれなくプレゼントしようという企画です。かくれんぼのお客様は食通の方がたくさんおられるので、「とびっきり美味しいものを用意する」と、北海道の社長が言っていました。社長、今からずいぶん楽しみにしているようです。
かくれんぼの姉妹サイトに、自社北海道水産メーカーの「匠探訪」がありますが、ディナーのプレゼントには匠探訪からプレゼントしようか、ランチのプレゼントには○○産のとうもろこしや○○産のメークインがいいなとか、どうやらおすすめのものが沢山あるようで悩んでいるようですよ。 8月10日にはイベント&サービスコーナーにプレゼントがおめみえします。北海道の仕入れ担当鈴木氏と社長に乞うご期待。あ、そうそう当社の北海道水産にいる鈴木氏、この人も素材を見る目があるんですよ。とっておきの素材をお願いしますね。
斉藤昌弘







