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メッセージ

■2012年03月21日

みなさま、北海道フェアお楽しみいただいてますでしょうか。北海道で水産の仕事をしております、かくれんぼのオーナー、辻合です。

今年は本当に寒い日が続きますね。まだ北海道はしばらく雪が続きますが、あと数日で春の兆しを感じることが出来ると思います。雪が融けてうっすら地面が見えるようになると、ふきのとうが春を待ちわびていたかのように顔を出します。

ふきのとう

この写真のふきのとうは本当に今顔を出したばかりのようです。北海道のふきの葉はとても大きくて、駒ヶ岳山麓では葉の直径が80cm〜1mくらいもあるんですよ。しかし食べるにはちょっとアクが強くていただけませんが・・。

たらの芽も雑草のように生えてるんですよ。たらの芽は本州と同じなので、毎年春になるとたらの芽をたくさんとってきて、てんぷらにして食べています。 大好物な方もたくさん居られると思いますが、最高においしいですよね。今年も採りに行くと思いますので、かくれんぼに送りますね。山菜のフリットミストなんかにすると最高に美味しいので、是非みなさんに食べていただきたいと思っています。

ところで北海道の魚介はお楽しみいただいてますか?漁港が目の前ですので、漁師が水揚げしてきた魚介を鮮魚で送っています。土曜日、日曜日に合わせて送っていますので、是非食べてみてくださいね。中でもこの時期に捕れる赤がれい(本州とは少し違う)のオスは最高です。甘みがあって旨味も高く、歯ごたえもあって、ひらめに勝るとも劣らないカレイです。幻のマツカワガレイなんかも揚がるのですが、甲乙つけがたい美味しさなんですよ。 

あとは噴火湾の活ホタテ貝や、活真つぶ貝(私はあわびより好き)、奈良ではなかなかお目にかかれない、活ベビーほたて貝、そして最大に期待しているのが、幻中の幻、15kg級マスノスケです。鮭児と比べものにならないほど希少な魚で、近海物キングサーモンのことです。天然なので脂の乗りが良く、しかも非常に美味で繊細な脂です。ほとんどの人が食べた事が無いと思います。それもそのはず、一部料亭などで何年も予約待ちなんです。

私たちかくれんぼの北海道チームが居る前の浜、鹿部は、道内でも数少ない漁場ですので、運が良ければ大型マスノスケが水揚げされます。こちらも楽しみにしていてくださいね。

あ、そうそう。今のほたて貝って、ランと言って卵巣を抱いているんですよ。この卵巣がウニを少し繊細にしたような風味と旨味がありまして、生で食べると滅茶苦茶おいしいんです。これをですね、調味料とスリバチで擦ってピューレ状にして、貝柱の刺身にかけて食べるととても美味です。ピンク色していますので、とても綺麗で、ちょっとハーブを添えると、緑、白、赤でイタリアンカラーになります。 

北海道でもちょっと遊び心で料理を作ってみたりします。上の写真の中央に縦に置いてあるのがランです。下の写真ではピング色のがランです。

ほたて貝

ほたて貝ラン付き

 

下の写真のサラダに入っているのが、ベビーほたて貝。

ベビーホタテ貝

 

下の写真はマスノスケ。幻中の幻、近海物キングサーモン。その脂の質は他に類を見ない美味しさ。 

ますのすけ

 

下の写真は板マス。こちらも知る人はほとんど居ない幻の魚です。サクラマスの変種ですが、ハラスが異常に厚く、下に幅が広い。刺身、焼きにと最高の魚です。5年に一度お目にかかれるか、かかれないかという希少性。

最近サクラマスが異常なほど高騰していますが、この魚に価値をつけたのは私たち北海道チームです。10年前、北海道では鮭のほうがランクが高いとの見方が一般的でしたが、鮭の価格を圧倒的に上回る数倍の市場価格になりました。10年間、この魚の価値の真価を認知してもらう努力をしてきた成果だと自負しています。

魚に価値をつける事は、生産者である漁師に対するエールでもあるのです。漁の現場で買い、みなさまに確かな品質の魚介を提供する、消費者と生産者を結びつけるのが私たちの仕事でもあるのです。適正な価格をつけ、漁師にいつまでも仕事をしてもらう事がみなさまへ確かな美味しいものを提供できる事に繋がります。だから私たちは、なんの誇張もなく、真実そのままを語り、本当に良いものですよと皆様にお伝えすることができます。 

板マス

 

北海道でも函館か、この漁師町でレストランをしたいねと、社員とよく話しをします。和、洋にはこだわらないのですが、魚料理専門店であることが大事で、最高に美味しい魚介を、環境においても素材という意味においても最高の条件の元でやりたいね。と。もしこちらにおいでになる事がありましたら、事前にかくれんぼにおっしゃってくださいね。今のところは野外で良ければ(と言っても森林の最高のロケーションの中に私たちは居ます。)ここでしか食べることが出来ない料理でおもてなしいたしますよ。ああ・・いいですね。とりあえずは、ざっくばらんに是非やりましょう! 

と、ついつい熱くなりましたが・・。笑 かくれんぼでも歌に話しに美味しいものと、陽気に楽しんでくださいね。みなさまのお越しを心よりお待ち申し上げております。 

社長

かくれんぼオーナーの辻合です。フード業界日本最大のマーケットプレイスで、食のカリスマ経営者として記事掲載されました。手に持っているのは取材のお礼としていただいたカリカチュア(私の似顔絵。) 

それではこのへんで。

■2012年01月17日

北海道に居る代表の辻合です。新年のご挨拶が遅れました。まことに申し訳ございません。改めて今年もよろしくお願いいたします。

今年の豊富は、やはり「サスティナビリティに於ける私たちの役割を追求する」ことです。年始から北海道でも終礼を終えたあとに自由参加で、勉強会を始めました。全員熱心なので、参加しない人は今のところ居ません。子供が居るメンバーがほとんどですので、未来に生きる子供たちのために私たちは何を知り、何を構築し、何を教え伝えていかなければいけないかを勉強しています。

サスティナブルな社会とは、例えば食は、経済や社会、仕事、食、医療、エネルギー、文学、歴史、宗教、文化など、人の営みの上に於いて必要なさまざまな事を考えて実践された結果、持続性を持った社会を形成していくことです。

食が果たすサスティナブルな役割とは?昨年暮れに続いて深く考察していこうと考え、実践しております。食は文化なりと申します通り、食から思考する広がりは大きいと考えています。美味しいという感覚はとても大切で、人に幸福感を与えてくれます。

私がまだレストランの現場に居た頃、食を科学するという勉強をしていました。25年前ですので、当時としては最先端をいってたのではないかと思います。しかし、数十年経った現在、「美味しい」の定義も、多様化した社会に於いてはもっと幅広いものだと思うのです。

美味しいと感じるための幅を広げることもサスティナブルな社会に繋がる一つの方法だという気がします。例えば「美味しい」と感じるには味覚以外にもさまざまな要素がありますが、そんな幅を広げることにより、資源の消費拡散を促すことができ、絶滅種が広がるリスクを回避でき、多様性を維持できます。その結果サスティナブルな食の世界が出来る。と、まあ、そんな可能性をぐっと広げるべく活動していきたいと考えているのです。そして皆様に提案することが出来れば、未来に於ける私たちの存在価値も認めていただくことが出来、これはもう至上の喜びとなります。

現在、そして未来に生きる人たちの幸福のため、私たちに出来ることを精一杯していこうと、かくれんぼのみんなとも話しています。地域コミュニティの場として、食の情報発信地として、子供たちの未来を考える場として、およそ人が幸福に生きていく上に於いて大切な事に深く関わりながら活動してまいります。

そうそう、先日こんなことも話していたんですよ。食に関わるさまざまな研究機関の博士などの講演会を開催したり、父と子の料理教室なんかもいいよねって。最近は女性の方も働いてらっしゃる方が多いでしょう。だから、お父さんも夕食作りを手伝うっていいと思うんですね。ただ作るだけじゃ楽しくないので、そんなのがイタリア料理だったりしたら、奥さんと一緒に楽しみながら作るなんていうのも出来て、しかも子供も参加して「みんなで楽しく作ろう!」って。笑 

そんなで、家族円満になれるってとても自然でいいですよね。〜をしなければいけないだと、義務や責任のようになってしまって楽しくないから、お父さんも料理を覚えてみんなで楽しめたらいいですよね。

おっと、食の話しをしていたらついつい長くなってしまいます。前も長くなったので、今日はこのへんで。

困った・・

JRに依頼されて開催した料理講習会にて

■2011年12月16日

たいへんご無沙汰しております。かくれんぼのオーナー、辻合です。

北海道は連日雪です。今日はまた一段と冷え込み、気温はマイナス10度くらいでしょうか、雪を踏んだ靴から伝わる感触でおよそわかります。

みなさまおかわりございませんか?奈良も日々冷えてきますので、風邪ひかないように気をつけてくださいね。私はここ10年くらいひいていないのですよ。どうやら体が取り柄だと証明されたかのようです。笑 あ、いえ、そう言えば今年春に奈良に帰った時にひきました。北海道の寒さとか環境の違いが原因でひいたのだと思います。 特にキッチン内で風邪をひいている人が居ると、狭い厨房ですのでうつりやすいんですよ。確かそんな風だったと思います。人は風邪をひくと体調もそうですが、味覚や嗅覚が鈍るので、ひかないように、また、うつらないように注意するように気をつけています。プロの料理人は特に風邪には自己管理が要求されます。

今回はちょっと長文になりそうです。お時間のある時にでも読んでくださいね。

最近私は改めて、私たちかくれんぼの存在する価値は何かをよく考えるようになりました。7年ほど前からでしょうか・・未来は角度を変えて過去に戻りつつあると、一見根拠のない第六感めいた事を言い始めたのですが、現在、そうなっているので、どうやら直感は正しかったと感じています。ただ、角度を変えてとは同じ過去ではなく、未来の方向であって、過去に向かってそのまま戻っているのではありません。過去の大切なものを取り戻すためであって、今の新しい良いものと過去の古き良きものを調和させるためのような気がします。

かくれんぼも昨年までは、忘れ物をしていたようです。今年はじめに私が帰ったのは、その忘れ物が多くなったためでした。実は私がわすれものをしていたのでしょう。

北海道の忙しさにかまけて、最高責任者として果たさなければいけないことを怠っていたのだと思います。私が留守の間、かくれんぼが大切にしてきたものを守ってくれる人たちと、しっかりコミュニケーションできていなかったのだと思います。かくれんぼの価値を語る時、決して外せないものが、徹底してお客様の立場に立ち、ちょっとおこがましい言い方かもしれませんが、お客様が多忙の中見失っている幸福さえも感じさせてあげるように哲学的に考えます。決して受け身ではなく、私たちからも行動で提案を行い、最終は私たちとお客様がシンクロすることです。

もちろん中にはお気に召されない方もいらっしゃると思います。私たちがお客様を選ぶことはほとんどないのですが、それは機会ではなかったかもしれませんし、価値の違いだったのかもしれません。そんな中で私たちが失ってはいけない事は、私たちを形成している軸をぶらさないということです。私たちの軸をぶらしてしまうと、お客様が私たちがどんな理念や方針を持っているのか理解できなくなってしまうからです。

生命持続という目的に於いて、絶対必要な価値は人類共通でなければいけないのですが、日常の中で食の文化に触れたり、音楽、芸術、歴史に触れたり、心豊かに過ごすという価値は多様なほど良いと、かくれんぼは考えており、ごく自然な行為です。その価値に於いては、私たちとお客様の間で共通した価値で繋がっていければと思うのです。受け身ではないと申しましても、やはり限界があり、お店自体を自由に移動させることができませんので、基本的には待ちの姿勢になります。だから、まず私たちが気をつけることは、私たちが大切にしている価値をはっきり認識しているということです。曖昧な事をすると、お客様がどんな店なのか理解できず、不快感を与えたり、ご迷惑をおかけするかもしれません。

ただ、ちょっと困ることがあるのは、楽しむと言うことに於いてはかくれんぼ自体が多様な価値を持っているということです。生きる事に於いての絶対価値はすごくシンプルですが、こと楽しむということに於いては、幅広く深く追求してきましたので、理解しづらいというお客様もいらっしゃるかもしれません。また逆に、なんか面白いな店だな・・と感じながら興味本位で来ていただいているうちに、「なんとなくこの店、息が合うじゃないか。」と感じていただいてるお客様も多いことかと思います。でもそれが自然だと思うのです。豊に生きるということ自体が漠然と基準の無いもので、感じるものだというのが本質だと思いますから、みなさま、かくれんぼではリラックスして感じていただければと思います。

え?何をいまさら? これを読みながら、心でそうつぶやかれた方、たいへん失礼いたしました。笑

なぜこれを書いたのかと申しますと、最近奈良でもミシュランの格付けが行われたようですが、ミシュランが決める格付けが一人走りしてしまい、誤った認識が飲食店の価値を決める流れにならないかと、少し危惧していたからです。ミシュランは目に見えない価値を評価に入れていません。はっきりとミシュランの評価基準を明記しています。それはシンプルでしかも歴史ある確かな評価だと思いますので、それ自体の行為には何の疑問も持っていません。ただ、フラット化する世界に於いて、そうでなくても画一的な世界になりがちですので、お客様自身に評価していただきたいし、また、多様性を失ってほしくないからです。実を言うと私も、星があればいいなと考えています。?決して反対しているわけではないのです。星を頂いたらそれはそれである価値をも抱腹していると捉えますし、ありがたいことだと思います。ただ、危惧することは、ミシュランが決める評価意外の価値にあるかもしれない大切な価値が失われ、短絡的な風潮に変化していくならば、受け入れ難いと思うのです。

幸福とはこうでなければいけない!料理はこうでなければいけない! 心豊かとは、そんな型に押しこめられた短絡的なものではなく、もっと自由度があって良いと思います。地球は閉鎖性であり複雑系です。人も自然の一部である前提で考えると、多様であったほうが良いとも言えます(一昨年の国連のテーマであった、生物多様性が生命の持続を可能にする。)ぶつかったり離れたりしながら、そして融合して調和が生まれるのでしょう。経済も厳しくなってきましたが、自然環境や社会持続性に反することは地球が生命体であるかのように、自ら修正しようとしているような気がします。私たちもそんな意思に調和するように従ってまいりたいと思います。しかし心豊かに生きることや、楽しむことの心自体に問題があるわけではないので、むしろ現代、そして未来なりに楽しんでいく心を育て、みなさまにも心おきなく楽しんでいただけるように提案してまいりたいと思います。

最後になりましたが、型にはまらず、心豊かに過ごしていただける時間、空間、料理、サービスを提供すること、それこそがかくれんぼが自覚している BLUEMOONであり、存在価値なのです。そして多様性の中の大事な一つを担っていると感じていただければ光栄です。

滴?

■2011年09月28日

今、私の息子が東京に料理の勉強に出ています。北海道でも、小さい頃から魚に触れさせて、良いものを見抜く目を養うことと、 調理場に入った時、チームの一員として心がけなければいけない事を厳しく教えていました。

どこでも調理の現場は一刻を争うほど多忙です。ゆっくり教えてもらえる機会など無いので、自ら学び、先輩方が望むことを察知し、自分は自分の立場で何をしなければいけないかを学ばせていました。また、叱られることが当たり前で、叱られることに耐ストレスが無ければ、到底技術など磨くことが出来ないとも教えていました。

調理の現場は忙しいので、料理学校とは全く違う世界なんだということも叩き込んでいました。現場のチームの一員として、先輩方の助けをいち早く出来るように教えたかったのです。

手取り足取り教えてもらえない状況でどういうスタンスを取り、何を学ぶか、この時期が最も伸びる時期だと思っています。 そんな甲斐もあって、昨夜、研修先のホテルの料理長から、良い評価をいただけたと嬉しそうに電話がありました。これはこれで本当に嬉しいことだし、感謝しています。しかし、天狗にならないようにも一言、注意を入れていました。

その道具はどう使ってほしいと言っているのか、その素材はどう扱ってほしいと言っているのかは、先輩がどう動いてほしいのかを知る力がないと、見抜けないと思いますし、ましてやお客様に喜んでいただくためには、一つのミスも許されず、心臓部の調理場が阿吽の関係でないと出来ません。

人に仕え、事に仕え、事や人に謙虚に向かい、人の気持ちを察する事ができると、素材や道具も見抜くことが出来るのだと思います。 

  長々と私事で恐縮です。 

道具

技術者の道具

北海道で魚を捌いたり、料理を作るときの道具です。この中には自ら設計して打ってもらった道具もあり、魚に合わせて道具を使い分けます。北海道の水産メーカーは、機械加工が多いのですが、私たちは、古来から使われている道具を使います。その理由は、包丁を通して、身の質を感じることが出来るからです。機械だと、鮮度が悪いものを見分けることが出来ません。中には鮮度が悪く商品価値の無いものが紛れ込むことになります。それは、食する者にとって危険を意味します。

私たちは生産効率よりも、魚の身の質を感じることができる仕事をしていきたいと、未だに道具にはその本質を求めることにしています。ここに並べてある包丁以外に、新しく買った包丁が3本加わりますが、それらの包丁は、もう日本では作れない包丁だと言っていました。どうやら最後の一本だそうで、技術者がいなくなったとのことです。

そして包丁作りの技術者も、欧米に出ているようです。なぜなら、日本では良い物を見抜く目が無くなりつつあり、日本の技術は海外で高い評価を受けるので、海外に仕事を移しているようです。

ハイクオリティの大量生産マシン・・・、私はそれ自体が迷信だと感じています。こういった古来の道具が生み出す、生産性と高い品質は、見える表目になく、簡単には見えない世界にあり、人が見えないようになっただけのような気がします。

追伸 私たち北海道の水産チームが作り出した技術が、道南厳選素材100選の中に2品選ばれ掲載されることになりました。渡島支庁が指揮を執ってまとめているプロご用達カタログだそうです。

■2011年09月11日

お元気にされてますか、みなさま。今日も北海道から書いています。このメッセージコーナーを書くのがとても好きなのですよ。一日のうち、私の会話は、社長としてのコミュニケーションがほとんどですから、やはり仕事に関わることがほとんどで、なかなかシビアな話しなんかも多くて、笑 だから、仕事が終わって、ほっと一息ついてから書く、このコーナーが好きです。ほんとうは、みなさまの顔を見ながら、ゆっくり会話したいのですが、なかなかそうもいかず、残念です。

最近また写真を始めたいと思っていましてね、湖に遊びに行ったり、海に遊びに行ったりするときにカメラを車の中に積み込んでいます。最近・・と申しましたのは、実は過去、写真に非常に凝った時があったのですよ。しばらくカメラを握っていなかったのですが、以前とは違う目線で写真を撮りたいと思い始めたのです。早速ですが、先日湖に遊びに行った時の写真を掲載します。写真下のほうに映っているのは、湖に腰まで浸かって釣っているフライフィッシャーマンです。私たちも釣りに行った帰路、ふと光景が目に入ってきたので、車から降りてシャッターを押しました。

湖の夕暮れ

 

 

■2011年08月25日

奈良の吉野が私の故郷ですが、最近よく、吉野の奥、下北山、上北山を思い出します。北海道の自然とはまた違った趣があり、その自然の姿は、神々が棲んでいると感じさせる神々しさがあります。小学生の頃から父に連れられてよく釣りに行ってたものですから、私の自然観はその当時に培われたものだと思います。 

小さい頃の大自然体験談は、アメリカのフィールド&ストリーム誌にも掲載されたことがあり、今もその体験時の光景が鮮明に蘇ってきます。今もって見たことの無い大きな牡鹿が私が釣りをしている横2メートルくらいに現れたのです。その牡鹿は湖に入り、対岸まで泳いでいったという体験談です。雨が降っていたことと、釣りをしていると自然と同化しているのでしょうか、私の気配が無かったのだと思います。そんな体験談が本当に沢山あるのですが、今も生きる知恵を自然から学ばせてもらったと感謝しています。

文明も文化も科学も、全ては大自然の中から生まれてきたものだということを忘れてはいけないと思うのです。常に大自然の動きにバランスを合わせていると、未来まで見えるような気がします。 大自然は、連鎖、循環、調和で成り立っています。その仕組みを読み解いていくと、正しいことと、正しくないことも教えてくれます。そして仕組みを読み解けば読み解くほど、something great、説明のつかない偉大な力の存在を感じます。大峰や台高の山々にもそんな不思議な力を感じるのです。

近頃は、とても濃い縁を感じることが多くなってきました。しかも目的や、目標がはっきりし、行動を始めた時に感じることが多く、実際現れることが多いような気がします。私たちは、人類にとって失ってはいけない価値に基づいて、新しい形を創造していきたいと試行錯誤していますが、なにか、そんな未来に向かって共に歩いてくれる人たちが協力してくれるかのように、集まってくれているような気がするのです。それは直接的であったり、間接的であったり。どんな関わり方でも良いのですが、確かにそれを感じます。そしてそれを感じる時、感謝の気持ちが心の底から湧き出てきます。

目に見えるものと見えないものの世界との調和がサスティナブルな世界を創造していくのではないかと感じるこの頃です。かくれんぼもそんな見地から活動し、みなさまに有意義に過ごしていただければと願う次第です。北海道に居ても、みなさまの姿が見えるかのように思い描きながら過ごしています。ご迷惑をおかけした時は、身に痛みを感じるほどに申し訳なく思い、喜んでいただければ、心の底から感謝しています。

そして私たちスタッフ一同、いつもみなさまのご多幸を心から願っております。

 

空

■2011年07月13日

サスティナビリティレポート

みなさん、いかがお過ごしでしょうか。北海道もここ数日暑く感じますので(と申しましても気温は26度くらいですが。)、奈良のほうはもっと暑いのではと思います。水分補給をしっかり行ってくださいね。

今日は、ちょっと紹介したい鳥の事を書いて、風景を楽しんでもらいたいと思います。まずは、下の写真をご覧ください。この鳥、なんだと思いますか?実はこの鳥、クマゲラと申しまして、国の天然記念物に指定されているキツツキなんですよ。昨年は、国際生物多様性年に指定されていましたので、ちょっと遅いですが、紹介しますね。クマゲラは、カラスくらいの大きなキツツキで、頭のてっぺんが赤くなっているのが特徴です。東北北部以北でしかお目にかかれませんが、北のほうでも数が少ない鳥です。が・・・、私の家にはよく来て壁をコンコンと叩いていますが・・・。朝、クマゲラとエゾリスに起こされる毎日です。笑

しかもその音がすごいんです。まるで大工さんがカナヅチを叩いているような音で、あれよあれよという間に壁に穴を空けてしまいます。私の家はログハウスなので、巣作りにもってこいなんでしょうね。ただ、巣を作るためか、警戒心が強いので、内側からトントンとノックするとすぐに飛び去っていきます。しっかし・・、ひょうきんな顔をしていますねえ。笑 こんなユニークな鳥がいなくなるなんて私たちにとっても寂しいことなので、自然を大切にしたいと思います。森や林、自然が沢山あるところは生物がたくさん住んでいます。

大きな木があるところにはフクロウが巣を作ります。ここにはシマフクロウも飛来してきます。クマゲラも大きいので、大きな木が必要なんですよ。また、森は二酸化炭素を光合成して酸素を作り、その時、冷たい酸素を放出します。酸素を作り、温暖化を防ぐ役割も果たしているのですよ。いつまでも残さなければ私たちも生きていけないんですね。

クマゲラ

それでは友達がくれた私たちが住む町の写真を幾点か紹介しますね。

鹿部の日の出

漁師町、鹿部の日の出

駒ヶ岳

夏の駒ヶ岳

ひまわり

ひまわり

真昆布漁

真昆布漁

えぞりす

えぞりす:「どうでっか?」

えぞしか

えぞしか:「まあ、ぼちぼちでんな。」

きたきつね

きたきつね:「いやあ。こっちは暑いでっせえ。」

 

・・・・。失礼しました。鹿部町では、「どだ?」「なあんもだ。」「いやあ。。暑いべ。」となります。

なんの花?

 

松

 

鹿部の海

 

鹿部の森

グリーン

white and blue

青と白

鹿部の夕日

 

一日の終わり

一日の終わり

いかがでしたか、北海道鹿部の町。この町は自然の色彩が豊富な場所です。青と緑と白とオレンジの夏でした。 

 

■2011年07月02日

今日は夜中に書いています。お風呂に浸かって窓を開けると、ひやっとクールな風が緑の香りを運んでくれます。北海道の夜は静かなので、ふくろうの羽音さえ聞こえてきそうです。 ここは、カナダの風景によく似ていて、森も針葉樹と広葉樹がバランス良く、とてもきれいなところです。以前、カナダの友人が帰ってきた時に、まだカナダに居るような気がすると話していたことを思い出しています。目の前が太平洋で、後ろには駒ヶ岳がそびえていて、裾野には森が広がっています。 

ここには、動物も沢山居ます。エゾリス、エゾシカ、キタキツネ、そしてクマも。しかしクマの被害は聞いたことがありません。民家には近づかないので、ほとんどの人が見たことが無いと言います。 川には、イワナやヤマメ、ブラウントラウト、ニジマスも居ます。たまに釣りに出かけるのですが、よく釣れるのでディナータイムには食卓にのせることが出来るのですよ。もちろん、鮮度が良いので塩焼きにすると最高です。

その魚でイタリア料理は作らないのかって? うーん・・と言ったところで既にお気づきのことと思いますが、ほとんどがシンプルな塩焼きか刺身です。笑  でもね、友人が来た時や、スタッフたちにはたまに作ってあげるのですよ。工場にある、ありあわせの材料と調味料で作るのですが、やはり鮮度が良いと、どんな料理を作っても美味しいですね。

そうそう、大沼公園には、モリーユ(あみがさ茸)なんかも生えていて、ボリボリというキノコなんかも入れて一緒に魚介鍋にすると美味しいんですよ。 あれ・・・、書こうと思っていた内容からどんどん離れていくぞ・・。いやあ、今日はお風呂の中で森の香りを楽しみながら哲学をしていたので、それを書こうと思っていたのに。笑 いやはや、魚やキノコと来たら、気持ちがどんどんそっちのほうへ流されていきます。

森の哲学者ふくろうになって、またの機会にでも書きますね。みなさん、良い夢を。そして明日が最高の一日になりますように。

大沼公園

■2011年06月27日

サスティナビリティレポート 

北海道から書いています。北海道の今日は、暖房をつけなければいけないくらいの気温です。日中は暖かいのですが、夜になると急に冷え込みます。PCからの、英会話の声を聴きながら書いているのですが、50の手習いと申しますか、今ごろになって英語を話したいと勉強しています。50歳になって益々仕事をしたいという気持ちが強くなっていますので、来年からは、北海道だけに限らず、海外との商談なども手掛けていきたいと考えているからなのですよ。

ヒヤリングはある程度できるのですが、話すとなると、からっきしなものですから、今回は話せるように勉強に工夫しています。なかなか難しいなと思うのですが、2年以内に普通に話せるようになると、みんなの前で宣言したものですから、がんばりたいと思います。実は、しまったこと言ってしまったなあ・・と思っているのですが。笑 いやいや、やってみせます、ほんと。

リーダーが、英語は益々大事になるんだと推奨している限りは、私自身がその姿勢を見せなくちゃ信憑性が出ないものですから。また、北海道流通事業は、本当に来年から海外進出なものですから、本気で取り組み始めたんです。イタリア語もある程度話せていたのですが、長く話さないうちにほとんど忘れてしまって、今から覚えるなら、やはり英語だと思うから決意したのです。

そうそう、今、日本では、「もしドラ」が流行っていますね。ピータードラッカーは、私も強く感銘を受けた人で、彼の本を読み始めて、もうかれこれ15年ほどになります。ぜひ、「もしドラ」だけではなく、彼の著書を読んでほしいと思います。あとは、トフラーや、トーマス・フリードマンなどもリーダーという役柄、併せて読んでいます。スティーブン・R・コヴィーの7つの習慣もいいですね。 本が好きで、魚の本や料理書も沢山読みますが、やはり役職柄、未来を読み解いてマネージメントしていく事に関する本が多いです。そんな中から、英語は欠かせないものだという気持ちが益々強くなっています。これは海外に於いてもそうですが、もう少しすると、国内に於いても話す必要性が高くなると感じているからです。どうやら国内に於いてのグローバル化の波もすぐそこに迫ってきているようです。

英語を話せるようになることは、日本の素晴らしい文化や歴史をきちんと話せる上に於いても必要で、正しいグローバル化を推進していく上で欠かせないものになります。そんなことで、是非2年以内に話せるように頑張りたいと思います。今、たくさんの若い人たちが、かくれんぼで働きたいと尋ねてきてくれます。あらゆる意味で、失われた20年を取り戻すかのように、未来に大切な価値とは何かを感じ、歩き始めたところだと思います。「個」と「社会」、「日本」と「世界」の理想的な関係を模索し始めたところです。そう簡単に答えが見つかることではありませんが、地球という閉鎖性の星に住み、限られた資源のことを考え、サスティナビリティという価値を考えると、決して早くはなく、むしろ遅いくらいです。

富良野

個が集まり形成する集団、集団の中の個人。双方から見て最も良い人のあり方とは何かを、みんなが主体的に話し合えるコミュニケーションの場が必要と考えています。そんな環境を作るところからスタートして、行動に繋げ、さまざまな問題の解決を図っていくことが出来れば理想ではないかと思います。ドラッカーは言います。「カリスマの存在は不要」だと。必要なことは、全員がリーダーのように主体的に参加することだと思います。

そして良い答えを導きだすには、自分を知り、他人を知り、社会を知り、民族を知り、宗教や政治、哲学を知り、自然、調和など、人の営みや、自然に関するあらゆる事を知る努力が大切だと思います。もしくは、ある特定のスペシャリストが集まって決め事をするのではなく、より多くの分野の人たちが集まり、コミュニケーションすることが必要です。そんな豊富な知識や、見識が集結し、「良くしよう」という心と結びついたときに、サスティナブルな社会が出来るのだと思います。目的を持って生き、真摯に向き合う事が豊かな社会を創り、充実を感じることができる自らを創造していけるのだと思います。 

人類にとっての共通の価値とは、持続性社会を置いて他にありえません。個は社会に通じてこそ、社会は個を大切にしてこそ、その価値の真価を発揮するものだと思います。

情報社会は、沢山の知が自由に飛び交う社会です。情報の海におぼれそうなくらい、沢山の価値や知に出会います。しかし、そこに目的が存在するとしたら、それは地球という資源と生き物とのバランスを計るためのような気がします。インターネットが地球の神経網や血管、国境の無い道だとしたら、そこにも目的が存在しているような気がします。もしそれが地球という生命体が自ら敷いたものだとしたら?または人間の叡智かもしれませんが、サスティナブルな地球が目的のように思えてなりません。そこに目に見えない世界の力が働いているような気がします。命を奪ってバランスを計ることのない、叡智であることを信じたいと思うのです。

■2011年06月26日

北海道函館ではトキシラズ(時知らず)が水揚げされています。早速、北海道の仕入担当鈴木が函館市場に行って、セリ落としてきました。トキシラズとは、未成熟の鮭で、卵巣や白子がない分、脂の載りが良い鮭です。通常、秋に来るのですが、この鮭は、春から初夏にかけて捕れます。しかも、今回手に入れてきたトキシラズは、一般に出回っている北洋物3kgサイズではなく、北海道函館、前浜5kgサイズと大型の鮭で、本物のトキシラズです。

このくらいのサイズになると、一般のトキシラズとの差が明確にわかり、本物のトキシラズとはどのようなものかがハッキリわかるくらい美味しくなります。10本ほど手に入れましたが、もちろん、かくれんぼ用にその中でも最も品質の良いトキシラズを確保しています。しばらくしますと、本日のメニューにお目見えしますので、ご期待ください。一度は本物のトキシラズを食べていただきたいと思い、特別な処理をしてかくれんぼに届けます。

実は私(辻合)は、今、北海道工場に戻っておりまして、この魚も直接私が処理しています。またすぐに奈良に帰りますが、一足先にトキシラズを送っておきたいと思います。

トキシラズ

北海道函館にて水揚げ トキシラズ

トキシラズフィレ

オレンジ色は、全身霜降り証。赤に白い脂が刺しているのでオレンジ色になります。

トキシラズ霜降り

上の写真は、背の部分の断面ですが、白の太い線の中にある白い細い線がおわかりになりますでしょうか。実はこれ、脂が霜降り状態になったものです。 背の部分でこれくらい脂があるものですから、ハラスは如何様なものかご想像がつくと思います。焼きにして試食してみましたが、普通に焼くと、脂の落ちがすごいものですから、結構焼き方が難しいですね。もちろん味は最高なことは言うまでもありません。

■2011年06月11日

前回、話題にあげておりました、マスノスケ(近海ものキングサーモン)がたった今、北海道で水揚げされ、奈良へ連絡が入りました。北海道の水産事業所の仕入担当鈴木氏から連絡が入り、「今年初めての水揚げです!」とのことです。この魚、3月から6月までの限られた時期にしか日本近海を通過しないので、今年はもうお目にかかれないと思います。

私たちが入札を勝ち取ったのですが、幸運だったのは、今日が土曜日で、翌日が築地市場が休場で、入札参加するプロが少なかったことです。函館市場で入札された魚は、ほとんどが築地市場や札幌市場へ出荷されますが、築地市場や札幌市場が翌日が休場だと、入札参加する仲買人が少なくなるのです。通常の日だと、セリ人が多くなりますので、水揚げされても入手することが非常に困難な魚です。

今年初めての水揚げで、獲得できたのはほんとうに幸運としか言いようがありません。もちろん、「早速かくれんぼに送って」と伝えましたので、すぐに届くと思います。普通では、まずお目にかかれない希少な魚です。マスノスケの料理を作りますので楽しみにしていてくださいね。

ますのすけ姿

ますのすけエラ  ますのすけ背びれ

ますのすけ尻びれ  ますのすけ頭

■2011年06月04日

いつもお世話になっております。リーダーを務めております、辻合です。

今日は、私が北海道でしている仕事をちょっと紹介したいと思います。北海道は、噴火湾鹿部町というところに私どもの水産加工場がありますが、ここは道内でも水産資源が豊富なことで知られてるところです。函館の隣町、太平洋側に面したところにあります。仕事の内容は、漁師が水揚げした魚を浜市場で入札して、ホテルやレストランさんが使いやすいように二次加工までして全国に届けることです。 

浜市場の良いところは、鮮度が良いことです。漁師が水揚げしてきたものが浜市場に並べられ、そして中央市場へ流通しますので、まあ、魚が水揚げされる元のところに居ると言えばわかりやすいでしょうか。 だから、工場の近辺には、漁師の船が沢山あるのですよ。道南の中でも最も大きな浜市場で、船の数も最も多いと言われています。なかなか難しい仕事で、場内入札参加する権利をもらうのに、とても大変だったことを思い出します。

地元の組合の理事会で承認が下りて、更に漁連の承認が必要でした。その他にも沢山の関門があるのですが、いわゆる「信用」を獲得するのに足しげく説得に通いました。あとで知ったことですが、私たちのような新しい場内参加者は、実に30年ぶりだと言われました。でも、一度信用してもらうと、あとはスムーズに運び、道南の太平洋側の浜市場の入札権はほとんど参加させてもらえるようになったのです。

言葉の問題や入札知識など、いろいろと問題はありましたが、10年経ち、慣れた今では、スムーズに魚を買うこともできて、本当に市場内参加できたことが幸運だったと思います。  北海道で水産の仕事をして、もう、十年経ちますが、奈良に居てもやはり海のことが気になります。また、春夏秋冬、魅力的なところなので、アントリーニではないですが、たまに恋しくなることがあります。

マツカワガレイ揚がったかな?あのキタキツネ、もう大きくなったかなあとか、自宅の石油ストーブの排気口で暖をとって寝ていたネコ、元気にしてるかなとか。いつも起こしにくるうるさいエゾリス、まだ我が家の壁をよじ登ってるのかなとか。笑

浜は魚も豊富で、幻のマスノスケ(近海ものキングサーモン)も水揚げされます。また、板マスというサクラマスの超高級版の魚も揚がります。この魚、魚体がまな板のような形をしているので、こんな名前がついたのですよ。実はハラス(おなか)の部分が異常に下に伸びて四角っぽいサクラマスです。ハラスが下に伸びているということは、脂の乗りが最高なことを示します。そのくせ、天然の魚なので脂のしつこさが無いのですよ。浜の市場に居ても、もう4年、この魚を見ていないほど希少です。

いやあ、この魚を市場で見つけることが出来ると、工場のスタッフたちは、それはもう大騒ぎです。「いくら札を入れてもいいから、入札に勝とうぜ。」なんて言葉が飛び交います。また、板マスよりも大騒ぎなのが、やはりマスノスケ(近海ものキングサーモン)です。しかも20kg近い大物サイズなら、同じく「いくら札を入れてもいいから、絶対入札に勝とうぜ。」です。笑 

    ますのすけ   ますのすけ20kg
写真左は社長の辻合。手にしているのは18kgマスノスケ 写真右は北海道から社長と一緒にかくれんぼへ手伝いに来ている横須賀氏。手にしているマスノスケは20kg!(北海道水産加工場にて。)

それで勝ってゲットしたものなら、てんやわんやの大騒ぎです。でも、他社に負けてしまうと・・。「シーーン・・。 で・・、相手はいくら札を入れたの?」「○○円です・・・。」「あ、そう・・、15円差で負けたんだ・・。さあ、仕事しようか・・。」と、それはそれは重い空気が漂うのです。笑 心の中でみんなが考えていることが手に取るようにわかります。「16円高く買っていたら手に入ったのになあ・・。」と。笑 まあこれがセリの世界。何人もの人が手に入れようと必死です。相手もみんなプロなので、そこはやっぱり紙一重で決まります。

○○水産は、去年これくらいで値札を入れているので、今年はこれくらいだろ。○○水産は裏を読んでくるからその裏をかいて、高値を入れよう。なんて打ち合わせをして市場へ向かうのですが、やっぱりそこはプロ。その上をくるものですから、なかなか簡単にはいきません。 なにせ、数年に一度揚がるか揚がらないかの大物。みんな高値を入れて値が吊り上ります。あ、でもね、北海道嘉楽(かくれんぼの北海道事業所)は、結構入札がうまいのですよ。

いや、ほんと、20kg級というと、それはそれは魚もとびっきり美味しく、以前東京の有名なレストランに紹介してあげると、「え?それ本当にうちにまわしてくれるんですか?」と驚かれたくらいです。と、まあ、ほんとにこんな幻中の幻も揚がるものですから、毎日浜に水揚げされたものが楽しみで仕方ないのですよ。

ますのすけ
20kgのマスノスケ(近海ものキングサーモン)。幻中の幻。

鹿部築港
北海道の工場がある、鹿部の漁師町 漁港

おっと・・・、北海道のことを書いていたら、こんな時間になりました。ただ今午前2時49分です。早く寝なくては・・。ではまた北海道のことも書きますね。

みなさんは夢を見ている頃でしょうか。

明日も素晴らしい一日でありますように。

■2011年06月03日

先日、スタッフたちが休憩している時、雑談をしていました。男性、女性ほぼ同割で参加していたと思います。「なあ、みんな。みんなは社会の事で今、関心あることって何?」こんな質問を投げかけてみました。結論から言うと、多くの人は、震災の事で、原発のことや被災者たちの事を考えているようでした。数人が発言してくれたところで、「あ、みんな。小さなこと、ささいなこと、身近なことなんでもいいんだよ。たとえば趣味のことなんかでもいいし。」と、間を入れて再会しましたが、やはりみんな、エネルギーのことや食糧事情のこと、震災のこと、原発のこと、また、未来の日本のことや子供たちのために何ができるのかなど、非常に深い関心を持っておられるようでした。

ある女性スタッフは、自宅で手作りで太陽熱を利用して湯を沸かし、省エネに取り組んでいるようでした。また、ご主人が科学者で、バイオエネルギーの長所や短所を話してくれる人も居たりして、みんな食い入るように聞いていました。これからの日本の経済に関心を持っている人も居ました。 ちょっと投げかけてみた質問から、全てのスタッフが現代の社会的な問題に関心を持っていて、なんらかの活動をしていることがわかり、みんな想像以上に関心を持っているんだなあと、改めて気づかせてくれました。 そして、ああ・・やっぱり会話する事って大事だよなと、心の中でつぶやいていた次第です。

楽しい会話もたくさんしたい私ですが、こうやって真剣な話題でみんなが考えていることを聞かせてもらう事もとても大切だと思っています。私たちはこれから何をすれば最も有意義な仕事が出来るのだろうかと、考察を深める機会を与えてもらえます。その夜、座禅を組んで心静かに考えてみました。あ、そうそう。私は座禅を組むことが好きなのですよ。リーダーという職業柄、社内のみんなに対しても、充実した内容の仕事をしてもらいたいと考えています。職務が多く、なかなか期待通りにいかないこともあるので、心を整理するために座るのですよ。で、その夜は、いつの間にか流されていないだろうかと振り返っていました。軸を動かさないように、省みていたというわけです。

気づかないでいたことは恥ずかしいのですが、こうやってナチュラルに価値を共有する人たちが集まっていたのだなあと、今更ながら感じ、何かこう、見えないものの世界を感じた気がしました。お客様やスタッフたちのおかげで、とても充実した毎日を過ごすことが出来ています。感謝する気持ちが湧いてくるときって、本当に気持ちいいですよね。同時に、続けてきて良かったなという気持ちと、これからもかくれんぼをずっと続けていきたいっていう気持ちになります。

「サスティナビリティ」。最も気に入ってる言葉です。

■2011年05月27日

新メニューのお報せ

いつもご愛顧いただき、誠にありがとうございます。本日、ディナータイムより、新メニューが加わります。プリフィクスの選択肢を広げたり、新しい料理を追加したりと、よりご満足いただけるように工夫しました。当初考えていたよりも大がかりになり、時間がかかってしまいましたが、充実度は高いと思います。みなさまのお越しを心よりお待ち申し上げております。

■2011年05月25日

ディナータイム営業時間変更のお知らせ

ディナータイムの営業時間が変更になりました。クローズ22:30(ラストオーダー21:30)となります。どうぞよろしくお願いいたします。 

■2011年05月22日

ミッシェル・ブラスとの出会い

ミッシェル・ブラスは三ツ星レストランのオーナーですが、三ツ星クラスのレストランの中でも非常に高い人気を得ているレストランです。ミッシェル・ブラスを知ったのは、私が23歳の頃です。もうかれこれ27年前になりますが、当時は星のことなど全く興味が無く(今もですが)、三ツ星だからという理由で興味を持ったわけでもありません。しかし、これも運命だったのでしょうか、知った経緯は忘れましたが、彼の本と出会い、非常に共感を覚えたのです。その理由は、彼がどこの有名レストランで働いたわけでもなく、母親の料理しか知らなかったことです。独学と感性で現在の料理の世界を確立されたようです。

料理写真を見たとき、何か感じるものがありました。独特の表現があり、お皿の上に自然を表現したかのような料理で、従来とは違った表現方法に新鮮さを感じたのです。それから17年、ミッシェル・ブラスのこともそれ以降意識から遠ざかっていましたが、私が北海道へ水産加工場を開設に行った時、これまた偶然とは思えない事が起きたのです。なんと、時を同じくして、私たちの近くにミッシェル・ブラスが支店を出したのです。ご存知の方も多いかと思いますが、サミットが開催された、ウインザーホテルの中にです。彼は自然環境が自分の料理スタイルと合致しなければ支店を出さないと、世界中からの沢山の誘いを断ってきた経緯があります。どうやら、噴火湾がフランスの自然環境に似ていたとの彼の談話です。 

まさか、私たちの水産工場の近くに支店を出すとは思ってもみなかったことなので、これもやはり縁なのかと驚かされていました。私たちが居る北海道噴火湾は、鮭児以上の幻と呼ばれる20kg級の近海ものキングサーモンが水揚げされたり、天然のまつかわがれい、本マグロなど、水産資源が豊富なところです。きのこや野菜、乳製品も豊富で、ミッシェル・ブラスが気に入る理由もよくわかります。

 私は写真をするのですが、興味ある写真家で、ジム・ブランデンバーグという写真家がいます。どうもこの二人の間に共通点を見出さずにはいられないくらい、相通じるものがあります。自然を見る目が他とは違うような気がするのです。そんな目に私も共感を覚えているのだと思います。ミッシェル・ブラスも感性と理論を両立される人です。彼はいつも片手にPCを持って、水揚げされた魚のデータを打ち込んだり、さまざまなことに活用しているようです。一般的に良しとされるものを鵜呑みにせず、自分の五感で感じたものを素直にお皿の上に表現するその感性と真摯さに、人格面も高い評価を得ています。よく、子供料理教室なども開催されていますね。本当に素晴らしい方だと思います。

今、かくれんぼに於いて、今年二度目のメニュー改訂を行っていますが、そろそろ完成する予定です。今年は料理の表現や技法そのものの幅を広げ、奥行きを深めるために、さまざまなことを研究しています。また、私たちが他とは違う点を感じてもらえることと思います。遠くからご来店いただいているお客様も多く、わざわざ足を運んでくださるお客様に、満足を提供することが私たちの第一義です。自分たちのこだわりや、自分の作りたいものを優先するようなメニュー作りではなく、どのようなお客様がおいでになられても、必ず満足していただけるように、メニューの中に私たちのお客様への想いを込めております。

コースを自分好みの内容に自由に選択することができるようにも工夫しております。パスタはしっかりした料理でも、肉料理はあっさりした料理がいいなと思ったら、そこにある。そんな具合に、全てのお客様に満足していただけるように仕事をすることが、私たちの永遠のテーマです。逆説的に言うと、膨大なメニューの幅が無いと、そんなメニューを完成させることができないので、日々研究に打ち込む努力が必要なのです。お客様一人一人のご要望にお応えできてこそ、プロと呼べる。それが私たちが定義したプロです。

今、そしてこれからのかくれんぼも、どうぞご期待ください。

■2011年05月19日

今日はお昼にPCの前に向かっています。オフィスの窓から見える風景は、北海道の事務所とは対照的です。北海道の窓から見えるものは森、海、雪で、色は緑と白と青です。こちらで見えないものがむこうにはあり、むこうでは見えないものがこちらにはあります。奈良と北海道を行き来していますが、仕事とは言え、ふと、「贅沢なことだなあ。」と、感じています。感謝してしっかり働こうと思わせてくれます。北海道と奈良はあらゆる面で対照的です。同じ人間が住んでいるのですが、生活や習慣、地域性など大きく異なります。どちらにも捨てがたい価値があり、生活する上でどちらにもたいへんなことがあります。

光と影を見つめることが唯一、バランスと安定をもたらしてくれると感じます。今朝、目覚めたとき、奈良でお世話になった農学博士の木村雅行氏を思い出していました。と同時に、北海道でお世話になっている水産博士の吉岡氏を思い出しました。木村博士は、冬いちごを開発された方で、晩年は西吉野の柿にも貢献されています。この方のおかげで、クリスマスにいちごが載ったケーキを食べることができるようになりました。また、28年前に農業試験場でハーブをテスト栽培してもらっています。バジルやエストラゴン、ディル、タイム、フィノッキ・・現在流通している品種をほぼ網羅したと思います。

当時、奈良でフレッシュハーブを使っていたレストランは、間違いなく、かくれんぼだけだったでしょう。私たちを媒介として、奈良にハーブを普及させることにも努めてくれた方です。 もうお亡くなりになられましたが、思い出すたび、生きてくれていたならもっと沢山教えてほしいことがあったのにと残念な気持ちになります。

ちなみに、北海道でお世話になっている水産博士の吉岡氏は今も健在で、頻繁にお世話になっています。北海道水産事業所は、ホテルやレストラン、お寿司屋さんなど、飲食店に魚介を供給する仕事をしていますが、この十年間でいくつもの「世界初の商品」を生み出してきました。そんな商品を開発するにあたって、吉岡博士の助言は欠かせません。ほっけの刺身は幾多の水産メーカーが挑戦した商品ですが、いずれも失敗に終わっています。

非常に美味しいのですが、危険と言われてきた幻の刺身です。函館の特定の和食店でしか食べることができなかった商品ですが、私たちは全国へ流通させることに成功しました。函館のその和食店や鮮魚のみを扱って50年の歴史を持つ函館市場の仲卸をして、「これは脱帽だな。」と言わしめたほどです。

開発したいずれの商品にも吉岡氏の助言をいただいています。多くの水産メーカーは経験と感覚だけで商品作りをしているので、多くは失敗しています。直感と明確な根拠、どちらも揃ったときに、完成しているのですが、その根拠を明確にする上で、博士が培ってきた実験などの助言は欠かせないのです。

例えば こんな風です。「仮説は結果的には成功しましたが、果たして理論通りの過程を通った結果だったのか?死後硬直は、エネルギーを司るATP(アデノシン三リン酸)が自己消化酵素により分解される時に、発せられるエネルギーが筋肉のたんぱく質に作用し、たんぱく質が硬くなる現象です。ATPが分解されADP、AMP(アデニル酸)、IMP(イノシン酸)に変化し、その後、たんばく質が酵素により分解され、アミノ酸を生成することを考えると・・・」と、ちょっと混乱しそうな話ですが、こういった理論をもとに根拠を明確にする上で博士とのやりとりは欠かせません。

私たち料理人に必要なものは、感性と食を科学する力だと思います。そんな中から未来の食文化が生まれてくるのだと思います。しかし、その影で私たちを支えてくれる多くの人たちの力が欠かせないので、連鎖した広大な海の一部にすぎないと思い知るのです。

さて、かくれんぼでもクリエイティブチームを作りました。こういった科学的根拠を学んだり、感性を豊にする研究チームです。そんな中から出来た料理をみなさまに紹介してまいりたいと思います。私たちは伝統を重んじながらも、創造することによって新たな食文化に貢献してまいります。

 

■2011年05月14日

辻合です。スタッフともどもいつもかくれんぼを可愛がっていただき、心から感謝しております。おかげさまで、かくれんぼが更に前進したと感じることができています。美しいもの、完成されたものを提供するには、見えないところでの努力が人一倍必要なのですが、それを支えてくれているのは、やはりご愛顧いただいているお客様だと、数十年違わず感じております。

先日、かくれんぼのスタッフがこんなことを話してくれました。「私の娘が誕生日にかくれんぼへ来ることを楽しみにして、毎日毎日HPを見ているのよ。」と。私はハッとしました。こうやってみなさまの顔も見ることができないまま会話をしているのですが、この向こうにいつも見てくれている人が居るんだってことを実感で感じさせてくれたからです。

毎日、毎日。毎日毎日・・・・。もう数日この言葉が心にこだましています。嬉しくて言葉にも表現できないくらいです。強く思うのは、「よし!彼女の誕生日、僕がとびっきりのを作ってやる。」 誕生日にかくれんぼへ来れることをワクワクしながらHPを見てくれているなんて、想像しただけで愛おしくなります。そんな方々がたくさん居られて、楽しみに見てくれているんだって思うと、どんな努力も惜しまないぞとエネルギーがどんどん湧いてくるんですよ。それは私だけではありません。スタッフたちもみんな同じで、そのために努力したいと思っています。だから、その証としても、美しいもの、完成されたものを作りたい、一所懸命でありたいと思うのです。

お皿の上にそれを表現することが私たちがお客様に気持ちを届けることができる真実です。一人一人のために、一皿一皿に丁寧に心を載せてテーブルにお届けしたい。そう思います。人は人を愛することが出来るとき、最も幸せなのだと改めて感じさせてくれた娘さんでした。ありがとう。日曜日、予約を入れてくれましたね。楽しみに待っていますよ。

さて、今、もう一度メニューの構成を見直しております。奈良へ帰ってからスタッフたちと作り直してきましたが、お客様のご要望やご意見もたくさん頂戴しましたので、このあたりで立ち止まって、反映させるべく再構築を考えております。大幅な変更点は無いのですが、一部、プリフィクスの選択肢を広げたり、料理内容を更に充実させたりしなければいけない部分があり、取り組んでおります。より充実した内容のメニューになりますので、どうぞご期待ください。

 

「お客様からの要望を断ってはならない。それがたとえ月であったとしてもだ。」 ― ホテル王 セザール・リッツ ―

 

■2011年05月04日

ローソクの灯りのもと、会話をお楽しみください。

昨日は満席で入店できなかったお客様、まことに申し訳ございませんでした。心からお詫び申し上げます。また、料理が遅くなったお客様、重ねてお詫び申し上げます。すべて手作業で作っておりますので、品質を高めることと、早く料理を提供することは相反しがちになりますが、スタッフ一人一人の技術を高めたり、段取りを高めることによって解決できると思います。連日スタッフたちが反省会を開き、改善しております。ご満足いただけるように最大の努力をしてまいりたいと思います。もし、お急ぎの場合は、ご予約時、アンティパストだけでも予めオーダーを頂戴することができれば、スムーズに提供できますので、お料理のご予約も承りたいと思います。

さて、そろそろ子供の日、母の日を迎えますね。いずれの日もキャンドルナイトを行いますので、ご家族集まって、静かで暖かいローソクの灯のもと、団欒の時間を過ごされてみてはいかがでしょうか。私もゆらゆらと揺れる炎をぼ〜っと眺めているのが好きなのですよ。

私の世代は小学生の頃、ほとんどの家庭のお風呂がマキでした。子供の頃、お風呂炊きが担当だったのですが、マキを放り込んで、暖かい火とオレンジ色の炎がゆらゆら動くのを眺めている時間がとても好きでした。スタッフみんなにも聞いてみると、全員、「ローソクの炎を見ていると落ち着く。」との感想です。不思議ですね。なぜあんなに落ち着くのでしょうか。

火を発見し、使い始めた50万年前から人類は火と共に歩んできました。そんな膨大な時間がDNAに刻み込まれているのでしょうね。電気の無かった時代にタイムスリップしてご家族で会話をゆっくり楽しんでください。忘れていた大切な何かが蘇ってくるかもしれませんよ。

 

■2011年04月30日

今日は、子供の日むけに作った鯉のぼりのスイーツをご注文いただきましたが、提供すると、子供さんに大受けでした。キャッキャと声が出てきたので、「やったね。」と、制作者も私もニヤリ。前にも書きましたが、「うまい!」と思わず声が出てきそうな料理、「わー」と感情や歓声が出てくるようなドルチェや料理が私たちの目指しているところですので、最高の評価をいただいた気持ちになるのです。一所懸命作った自分たちの仕事が良い評価をいただけることは、最高の瞬間です。もちろん味も「おいしい!」と大喜びでした。

この鯉のぼり、実は大人の女性や男性にもおすすめです。どうしてかって? はい。実はこの鯉のぼり、女性や男性がご注文されると、ハートのスイーツがつきます。 え?それでどうしておすすめなの? ちょっともじって考えてみてください。 ・・・・・・・・ おわかりになった方もおられると思いますが、実はハートをつけると、「恋のぼり」に変身するんですよ。今想っているあの人との恋が叶うように、良い人とめぐりあえますように、また、結婚がうまくいって子宝に恵まれますようにと。まあ、ちょっとしたおまじないのようなあそび心でご注文くださいね。ほんとかわいいスイーツですよ。もちろん味もスイーツミストなので、おもいっきり楽しめます。

いやあ、こういったちょっとしたあそび心で料理やスイーツを創っていると本当に楽しいです。それでお客様に感動を与えることができたら、仕事冥利に尽きます。制作担当は南君でした。

レストランは、毎日が新しい物語のバースデイ。今日はどんな物語が生まれるのでしょうか。

 

 

鯉のぼりスイーツ

■2011年04月28日

クリエイティブ料理研究チーム結成

昨日、あそび心メニューを開発してゆくにあたって、クリエイティブ料理研究チームを結成しました。あそび心とありますが、結構内容は深いのですよ。あそび心と名前をつけた意味は、こだわらない、捉われない、枠にはまらずに、解放された思考で考え、これからの食の未来を創造していきたいと思ったからです。だから、チャンレンジですから、本気の本気で創っていきたいと思います。

目的は、食の未来を見つめ、未来の人たちのために何を残せるかを思考し、行動して成果を上げることです。ただ美味しい、安いを追求しているだけでは、食の発展が無い事に危機意識を感じたことから始めたのです。もちろんお客様に喜んでいただきたいという気持ちは言うまでもありません。また、もう一つにはスタッフたちに人間力をつけてもらいたいと感じるからです。より良い未来を創造する力を育んでいきたいとの思いからです。

私が10代後半の頃、大きな衝撃を受けたことがあります。今ではたくさんの企業が使っているポスシステムとマニュアルです。ターミナルでボタンを押すだけでオーダーがとれるというシステムですが、直感的に感じたことは、サービスの心(人としておもてなしする心)を失うのではないかということと、思考することが消えていくのではないかという危機意識でした。今、取り戻そうとよく叫ばれている「人間力」です。超資本主義経済の偏りがもたらした「便利」「合理性」だけで幸福を感じれるようになったとは思えないのですね。

規模ではなく質だと思いますし、システムではなく、考える力だと思うのですね。変化に対応できる力をつけることが、サスティナビリティを実現させてくれるのではないかと考えているのですよ。また、機械に頼って投資をしてきた結果が、先進国の中では、もっとも生産性が低いほうに入るということからも便利で高価な機械には疑問を感じています。これは地球に資源が沢山あるうちは大きな問題が起きなかったのですが、最近はちょっといろいろと再考しなければいけないと感じます。

私たちが運営する北海道の水産工場でもテストしているのですが、投資金額や変化、エネルギー、資源、持続性のことを考えると、昔に使っていたアナログ的な道具のほうが余程生産性が高かったりします。また、アナログの道具で魚の処理をしていると、機械では見分けることができない品質の劣化なども見抜けることができます。ただし、そこに人間力があればの話なのですが・・。もう大量に資源を使って、大量に生産し、高価な投資をする仕組みは通用しない時代になっています。

最近、流行りのように聞く、「想定外」。これも、想定内にできる思考が足りなかっただけですね。

まあ、そんな諸々から、私たちは人間力を高めていこうと考えて実践しています。永遠とは言えませんが、より持続する社会を食の見地から提案できることを目指し、他の世界から食を見つめることを実践しています。昨日結成したクリエイティブチームは、自ら考え、自ら経験して、失敗から成功を見出すことができるような、そんなチームに育てていきたいと考えています。

ところで早速テーマを掲げて取り組み始めましたが、最初のテーマは、「人と自然の調和」です。私たちの中心にあるのは、いつも「人」です。今後いろんなテーマを設けて取り組んでいきますが、いつもそこに人がいて、人が関わる全てのものに目を向けていきたいと考えています。文明と自然の調和や、人と自然のこと、歴史や文化、子供の成長、芸術、娯楽、経済、フィロソフィーなどさまざまな視点からサスティナビリティが生まれると考えているからです。料理のネーミングなんかも枠に捉われずつけていきたいと思います。ウィルダーネスの春、時間と空間、花火、花、春、夏、秋、冬、森羅万象、愛、信念、永遠、想い、江戸の華、光、幸福、笑顔、バカンス、瞬間と持続などなど、食を通じて楽しんでいただければと思います。そして、これから人が幸福を感じる事ができるような価値にまでテーマを広げて表現していきたいですね。

こだわらず、捉われず、自由に思考して想像し、そして創造し。幸福と感じることが出来る目に見えない世界なんかもクリエイトできたら、25年運営してきたサステナブルは、これからも続くと思うのです。

■2011年04月23日

あそび心と本日のメニュー

今日は本屋さんへ行ってきました。インターネットではわかり難い、奈良という地域で高い感心事を感じるためです。1時間ほど居て20冊買ってきたのですが、半分は奈良の歴史書やアート、社会、文化に関する本で、残りは飲食店に関係する本です。これら全ての本は、料理の開発のために買ったんですよ。実は今、「あそび心 料理コーナー」と、「本日の料理コーナー」を設けたいと、創作料理の開発中でして、そんな料理の中に、地域や文化、アート、生活、教育、遊び、歴史などを盛り込んで、内容の高い料理を創りたいと考えているのですね。

パラパラパラとページをめくっていくと、なにかインスピレーションが湧く写真や文章のところで目が止まるのですが、20冊ほどに目を通すと、そんな直感的な断片が、なにかに誘われるかのように急に繋がり始めます。初めて出会う世界、大切にしている記憶や経験などが新しい未来へ誘われるように、形を成し始め、像や味覚、香りとしてイメージ化されてきます。そこでいつも肌身離さず持っているA6の閻魔帳・・いえいえ、アイデア帳にサッと書き留めます。そのあと、キッチンへ入って、イメージを具現化するのですよ。

伝統を守るために型通りに作ることは大切なことだと思います。と同時に、今の時代を反映した、また、求められている新しい食を創造していくことにも大きな意義があると思うのですね。私たちが創造したものが受け入れられた時、もしかすると、みなさんが潜在的に求めておられる目に見えない食の世界を感じとって顕在化しているのかもしれません。もしかすると、新しい道を私たちが敷いたのかもしれません。真実はわかりませんが・・・。ただ、確かなことでもう一つあります。私たちが創造するときは、みなさまに幸福を与えたいと私たちが感じていることです。だから、創造するとき、こういった感覚もまた大切なのですよ。

出来上がった料理は、「自分がこれを食べにお客さんになって、かくれんぼにきたいね。」と思えるかどうかってこと。

一品一品が、そんな料理であるように、一生懸命が楽しめるように良い料理を創っていきたいと思います。ああ・・。でも今、感情でふと思います。やっぱり、「旨い!」と喜んでいるお客様の顔が見たいんだよなあ・・と。やっぱりそこですね。

多くのことすべては、数少ない大切なそこに通じているようです。

お客様に楽しんでもらいたい。だから、なるべくこだわらず、捉われず、自由な思考や感性で「あそび心」を創りたいと思います。

■2011年04月18日

今日で第二回目のキャンドルナイトでした。みなさまに喜んでいただいた充足感を感じながら書いています。お客様の中には、ドクターとして震災地の救援活動から帰ってこられたばかりの方もご来店いただいておりました。被災地の現場は、報道で見聞きするより悲惨な惨状で、非常に困難な活動だったそうです。たいへんなお仕事だったのでしょう。かくれんぼからの帰り際、「癒された」と静かにつぶやいておられました。義援金以外に私たちレストランに何ができるのかと日々考えながら営業しておりますが、こうやって、私たちが考えたこと以外で間接的にでもお役に立てたことは、心から嬉しく思います。

自分たちが思った以上にお客様の心に響いた企画だったと思います。そこで、今後もこうやって心静かに過ごせる時間と空間を提供してゆきたいと思い、毎週定期的に開催したいと考えています。また、開催の曜日が決まりましたら改めて掲載させていただきます。

キャンドルナイト

4月18日のキャンドルナイト。「アマルフィの夜」 感動を提供することが私たちの仕事ですので、作ったスタッフ自らが感動しないと自分にOKを出さない。生きたものを作りたい。いつまでも自ら考え、行動することを大切にしたいので、みんな一生懸命です。

みんなで明日を創っていこう。

 

■2011年04月04日

かくれんぼの辻合です。チャリティライブも盛況のうちに終わりました。ご来店くださいましたみなさま、本当にありがとうございました。チャリティ活動を始めて、まだ一か月も経ちませんが、集計してみますと、予想以上の義援金が集まった事に、スタッフ一同感動しております。また、私たちを信頼していただいている証でもあると、心から感謝しております。1円たりとも間違わないように、みなさまのお心を日本赤十字社に預けてまります。

北海道から一時帰ってきて厨房に立っていますが、やはり直接お客様の声を聞けることは、とてもありがたいことと再認識しています。「うまい!」「おいしかった!」「ガツンと響く料理だ」などの声を頂戴し、また、中には、背後からサービスしていると、わざわざ振り向いて「おいしいねえ!」と、お声をかけてくれる方も居られます。もちろん提案やお叱りの声も頂戴しております。15年ぶりに厨房に立っていますが、そんな全ての言葉の一つ一つに感謝し、改めて25年間続けてきて良かったと感じ入っています。

25年続けること自体が難しいと言われる近年の飲食業界ですが、みなさまのお声を頂戴できる限り、継続することに大きな意義を感じることができます。昔、三度のエベレスト遠征隊に参加したジョージ・マロリーが、ニューヨークタイム誌の記者に「「なぜ、あなたはエベレストを目指すのか」と聞かれ、こう答えたと言われています。「そこに山があるからだ」と。意味合いは少し違うかもしませんが、私たちはこう答えます。「そこにお客様が居るからだ」と。笑顔や言葉を投げかけてくれるお客様が居る限り、続けていきたい!そう思うのです。北海道の工場では、これほどまでにダイレクトに言葉を交わすことが少ないので、一層強くそう感じます。

北海道では、奈良では学べないことも沢山学んでいます。今、ふたたびここに立っていて、当時とは少し違う目で料理やサービス、人を見ている自分が居て、そんな自分の姿に自らの成長と安定感を覚えています。全てのことに理由がある。そう感じるのです。これほど年齢を重ねることが素晴らしいことだと感じたことはありませんでした。継続して努力し続けることに「生」そのものを感じています。

みなさんが居て私たちが存在する。そんなことを心に感じながら、これからも努力したいと思えるような仕事ぶりを続けてまいりたいと思います。

ありがとうございました。

■2011年03月27日

今日は、ランチタイム、ディナータイムともすでに満席でした。せっかくお電話を頂戴したのに、お席がとれず、電話の呼び出し音が鳴るたびに、非常に申し訳ない思いでいっぱいでした。本当に申し訳ございませんでした。

私たちは、午前ミーティングをしてから業務に就きますが、今日は、閉店までご予約で満席状態でしたので、キッチンスタッフもサービスのスタッフもみんな一糸乱れず息を合わせて務めを果たさなければいけませんでした。こんなとき、北海道工場のスタッフたちもそうですが、円陣を組んで共にがんばろうと、掛け声を合わせます。私が、「いくでえ〜!」と言うと、「おう!」と、みんなの声。中央に集まったみんなの手が、掛け声とともに一つになります。8人の声が一つになると、すごい迫力です。

ささいなことなんですが、たったこれだけの事で、みんなに笑顔が溢れて、エネルギーが湧いてきます。なにかこう、みんなで力を合わせて務めを果たせるっていいですね。「ちなみに北海道ではどんな掛け声なんですか?」と、かくれんぼスタッフの一人が質問してきました。北海道工場がある鹿部町の漁師町は、昔、青森から移住してきた方が多く、青森弁に近いのですよ。「いくで〜」は、「いくべ」です。「はい」は、「んだ」です。だから、「いくべ〜〜」「んだあ!」だよって言うと、「ちょっと迫力に欠けるよなあ」と大笑いです。

いやいや、本当は北海道でも私が陣頭指揮の掛け声をかけるので、やっぱり関西弁なのです。なぜか関西弁のほうが気合入ってるなあって気がするんですよ。あ、そうそう、北海道の人たちって、結構関西弁が好きなんですよ。関西人も北海道が大好きですよね。なにか理由があるのですかねえ。

■2011年03月23日

代表を務めております、辻合です。東北地方太平洋沖地震があった当日、奈良で仕事をしていました。千葉オフィスのスタッフから電話があり、ただならぬ様子にすぐさま情報を入れると、大きな地震が起きていました。千葉でも被害が大きく、炎上した千葉の石油コンビナートの近くでスタッフが勤務していましたので、 電話で話を聞きながら、すでに車を関東方面に向けて走らせていました。当日到着できるかどうか考える時間も惜しく、「どうにかなる。」との気持ちで向いました。

やはり渋滞がひどく、高速道路は長蛇の列を成しており、いつもなら8時間くらいで着くのですが、20時間かかって、やっとのことで着きました。スタッフの身に幸い何も無かったのですが、近くの石油コンビナートが全焼し、ところどころで液状化現象が起き、道路は寸断され、余震も幾度となく襲ってきていました。目の当たりにした光景は最大の災害を予感させるに十分なものでした。テレビでも東北の被災地の光景が映し出されており、茫然と見ていました。

千葉オフィスが落ち着いて奈良へ戻ってきたのは、その一週間後でしたが、目のあたりにし、被災を受けた人たちの事を思うと、関西からも出来る限りのことをしたいと思い、早速義援金の募金箱や、チャリティーライブを企画した次第です。実を言うと、もっと甚大な被災地に毛布が足りないという報道を聞いたとき、車に積んで持っていこうと考えたのです。しかし、交通がままならず、また、今、思い思いに行動すると、かえって迷惑になることがあるとの事からとりやめました。

こういった時、感情が走りがちですが、落ち着いて行動することが大事と思い、違う方面から考え、全スタッフに連絡をとり、買い占め行動を控えるように指示を入れました。私はオイルショックの時を体験しているものですから、物資を急に買い占めると、連鎖的に買い占めが膨らみ、高騰や不足が加速し、被災地の人たちに届かない可能性もあると思ったからです。徐々に物資も届くようになったようですが、やはり一時的に物が無くなったものが出たようです。

被災地の人たちの戦いはこれからだと思います。一時的な支援で終わらないように、今後もしっかりと継続して協力していきたいと考えています。

被害にあった方々に心からお見舞い申し上げます。

私たちが協力できることで選択したこと、それはこういった義援金募集活動を含めた経済支援です。関東では電力不足により、経済活動の自粛を叫ばれますが、関西では生産や消費、供給を活発に行うことが大切だと考えています。今後長い闘いの道のりにおいて、枯渇が続いて困るものは、やはり経済だと考えます。私たちのような会社として行う貢献は、生産性を高め、経済を支えるために活発に生産、供給を続けることが大事と判断しました。そんな活動に於いて得た収益の一部をみなさま、そして私たちの心として、日本赤十字社にお預けしたいと思います。すでに多くの方々からお預かりしております。ご協力いただきましたみなさまに心から感謝申し上げます。

私たちの仕事は、サービス業です。いつどんな時でも夢や喜びを提供することですので、こんな時だからこそ生産し、関西の方々にも楽しんでいただきたいと考えております。私たちの職業柄できるサービスを提供して、みなさまに喜んでいただいて収益を得、その収益を、被災地の方々に循環させるという、どなたにも負担の少ない支援活動だと考えているからです。

いつ、どんなときもお客様がいて初めて企業や社会が成り立つことを、今までよりもずっと深いところで感じ、感謝の気持ちが尽きない日々を過ごしております。

最後になりましたが、募金活動でお預かりし、日本赤十字社に依頼した募金の金額につきましては、その都度ご報告をさせていただきたいと思います。かくれんぼを信頼いただき、預けていただいたみなさま方には、重ねてお礼申し上げます。

■2011年3月10日

かくれんぼのHPが新しくなりました。今回のリニューアルの目的は、ご来店してからゆったりメニューを決めることができないことが多いので、ご来店される前に詳しくメニューを見ておきたいなどのご要望にお応えしたものです。イタリア料理が普及したとはいえ、まだまだメニューのイタリア語がよくわからないなど、お客様にとってはよくわからないメニューなどもございます。せっかく来たのに「予算がオーバーしてしまった。」「想像していた料理と違った。」など、そんなオーダーにならないように、ご自宅でゆっくりメニューを決めていただきたいと考えました。ご自身、お子様、おじいさん、おばあさん、それぞれ好みが違うと思いますので、ご家族でコミュニケーションしながら、そして楽しみながらお料理を決めていただければと思います。

またもう一点、プレミアム会員カードを作成しました。こういった詳しい内容をHPにしっかり掲載しております。イベントなどの情報も洩れなく掲載しておりますので、ご来店前にかくれんぼを感じておいていただくと、よりお楽しみいただけると思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

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